Torrentioを利用することで、従来のサービス開発よりも圧倒的なコストダウンを図り、センサーやデバイスから発信されるストリームデータの価値を引き出す、様々なサービスを実現することが可能です。
  • データさえあれば、すぐにサービスを立ち上げられる
  • IoTにおけるセンシングデータを活用するための標準的な機能が揃っている
  • ユーザの業務やサービスの成長に応じて、カスタマイズ可能
富士山チャレンジの概要

みんなが安心して登れる富士山に!

■世界文化遺産に登録された富士山の課題

年間約30万人が訪れる富士山。

子供にも登れる安全な山という印象が強いですが、年間80名を超える遭難者、10名を超える死者が出ています。

そこで、富士山チャレンジでは、登山者一人ひとりが小型ビーコンを持って登山してもらうことで得られる登山者のリアルタイム動態情報を、登山者や管理者の双方に有益な情報として共有する仕組みを創る取り組みです。

富士山チャレンジ」とは、安心・安全な富士登山を目指して、小型ビーコンを活用した富士山登山者の動態データを収集することにより、登山者に有益な情報を提供する民間主導のプロジェクトです。Acroquestは、IoTアプリケーションプラットフォームTorrentioを用いて、富士山チャレンジ2016にデータ分析・可視化で協力しています。
富士登山の混雑を可視化した画面
管理画面
アーキテクチャ

■技術的課題

ビーコンと受信機から得られる情報は、ビーコンのIDと受信機のID、両者が近づいた時刻と離れた時刻のみ。様々なルート、山小屋各所から、ビーコンを持った人数分のデータがランダムに発生し、収集されています。

これらの情報をリアルタイムに処理・分析し、登山者数やその分布(混雑度)、登山所要時間や滞在時間、登山経路といった情報に変えて、状況をわかりやすく可視化することが求められていました。

■Torrentio導入により、プログラミングレスでリアルタイム分析・可視化に成功

AWSのサービスである、Amazon API Gateway+AWS Lambda、および、Torrentioを利用することで、プログラミングレスで、ビーコンから発信される毎分1200件の位置情報の通知と、直近の履歴情報を元に、登山者のルートや登り下りの判定や、混雑度の分析を行い、リアルタイムでの可視化を実現しました。

同時登山者70人×2ビーコン×60回/分×60分=504,000件/h、つまり約3週間で254,016,000件のビッグデータを処理しています。

■アーキテクチャ

IoT Gatewayからリアルタイムにデータを収集し、Elasticsearchにデータを格納します。 Torrentioによって集計・データ分析し、混雑度や位置情報を可視化します。

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異常検知・障害予兆検知の機能を利用することで、時々刻々と変化するデータをリアルタイムに解析し、異常状態を自動で検知し、プッシュ通知や自動制御などのアクションを可能とするサービスを実現できます。 外れ値検知と変化点検出に対応しており、センサーから収集されたデータ群から大きく外れる値や時系列における変化率が大きくなったタイミングなどを検出することができます。 異常検知は、セキュリティ分野における攻撃検知等にも適用が可能です。 本機能の特長として、事前のモデル準備や学習データの準備といった複雑な作業は不要であり、センサーから収集されるデータさえあれば、すぐに適用が可能です。 また、変化量を自動で分析するため、しきい値での判定ではできない、データにバラツキがあるケースや、データの層やモードが変化するケースなどにおいても、誤検知を避けることができます。
  • 過負荷状態や設備異常のリアルタイム検出
  • 障害発生前の予兆検知
  • DDoS攻撃の検知
  • 周期性の崩れ検知
予測分析・予兆保全の機能では、データの傾向やパターンを分析し、将来のイベントを予測します。 例えば、設備の稼働状態をモニタリングし、設備故障の予兆をいち早く検知し、通知します。 これまでは、事後保全や定期メンテナンスという方法がとられてきました。 しかし、現実には設備の老朽化が進んだある工場では、計画された整備以外の突発的な故障が日常的に発生し、保全担当者がその対応に忙殺されています。 このような背景から、従来方式の「定周期保全(Time Based Maintenance)」ではなく「状態基準保全(Condition Based Maintenance)」、つまり、設備の状態に応じてメンテナンスすることで設備の信頼性を確保し、なおかつ保全コストの削減と適正化を図ることができます。
  • 回帰モデルによる将来予測
位置情報/行動分析の機能を利用すると、室内の温度分布監視や人流解析など、位置と紐づくデータを分析することが可能になります。 データを直観的に把握可能なヒートマップに表現することで、2次元空間でのデータの傾向や異常値を、可視化することが可能になります。
  • 屋内位置情報解析
  • テレマティクス分野などでの滞留領域分析